Leitz Wetzlar Elmar-C 90mm F4というレンズは、ライカCLというレンジファインダーフイルムカメラ用のレンズとして、カメラ本体と同時に発売されました。CLはコンパクトライカの略になります。その為レンズもコンパクト設計になっていて、重量はあるのですが、特に太さが小ぶりなデザインになっています。製造は、確か1975年前後でしたので、今から45年前位昔に登場したレンズになります。
今回の修理ご依頼内容は、光学系付着物除処置になりますが、時々距離計カムの改造に関してお問い合わせ頂く事があります。少し調べてみると、Leica CLというカメラ本体の距離計ロコの構造上の仕組みと関係があるのですが、その仕様に適した距離計・傾斜カム構造になっています。
その為、同じマウント形状カメラでも、相性により無限遠が正確に出ない可能性があります。この様な背景と、私自身がカメラ本体の整備に関する知識と経験が浅い為、改造に関するご依頼に答えた事はありません。この様な構造のレンズの為か、他の同機種で、第一世代レンズや第二世代レンズと比較すると、このLeitz Wetzlar Elmar-C 90mm F4という機種は、修理依頼件数が少ない様に感じられます。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
度々お世話になっております。オークションでカビがある事を承知で購入しようと思っているレンズなのですが、送付先を御社宛で送って宜しいでしょうか?多分動きに関しては問題はないとは思いますが、検査して頂き、問題があり、課題が解決できる様でしたら、併せてお願い致します。いつもの様に、修理の範疇で構いません。週明けにでも送りますので、宜しくお願い致します。
今回お預かりしました機種
機種名 | Leitz Wetzlar Elmar-C 90mm F4 |
シリアルNO | 2647435 |
付属品 | リヤキャップ、フード付きフイルター |
課題(所有者さん見解) | 光学系付着物除去 |
整備報告
レンズ鏡胴内部に組み込まれている、全ての硝子部位表面に付着していた埃・カビ除去処置施しました。現状、付着物はございません。カビの種類は、主に点カビでした。スカッと抜ける様な眩しいレンズに復元していると思います。レンズが綺麗になった分、レンズ表面にあった擦れ傷が少し目立ちます。この点、ご了承お願い致します。整備工程にて撮影した、処置前の光学系付着物の写真UP致しますので、ご参照下さい。外観・駆動系共にとても状態の良い個体です。大切にご所有下さい。
処置前光学系付着物状態写真
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ発払い便 |
送り状NO | 別途メールにて報告 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | 15,000円(税込) |
決済方法 | 銀行振り込み |
合計 | 15,000円 |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔