Auto Chinon MCM 55mm F1.7 修理記録

Auto Chinon MCM 55mm F1.7

前回に引き続き絞り羽ユニット機構が解放のまま固着してしまっている個体の整備報告になります。絞り羽フイルム形状が【菊花型】の機種は特に固着しやすい傾向にあります。又、絞り羽調整ダイヤル以外にも、伝達部位が組み込まれている構造ですので、固着してしまう原因となっている部位が複数個所あるのも難点です。実写に際しての利便性をメーカーさんは考慮しての設計だとは思いますが、この機構があまり複雑になるのも考え物だと修理の分野に身を置く一人としては個人的にいつも疑問に感じています。前回の記事にも書きましたが、Mamiya中判用レンズの様に、レンズにはフォーカス調整機構が組み込まれていない構造の機種が一番管理しやすいと思います。

レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)

今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。

メールにてのお問い合わせ

先日はAuto Chinon Multi-Coated 55mm F1.4でお世話になりました。レンズ届いて確認しましたが、以前の様に問題なく動作が復元していました。ありがとうございました。修理動画もみましたので、今後は自分でも整備していこうと思っています。早速別のレンズで試してみたのですが動画の様に思う様に進行出来ませんでしたので、改めて修理依頼させて頂きます。絞り羽の動きの復元と汚れを綺麗にして下さい。お願い致します。

Auto Chinon MCM 55mm F1.7 付属品
Auto Chinon MCM 55mm F1.7 付属品
機種名Auto Chinon MCM 55mm F1.7
シリアルNO508712
付属品前後キャップ
課題(所有者さん見解)絞り羽根の動きの復元とレンズの汚れ除去

修理報告

完全に固着していた絞り羽根ユニット機構、動作復元しています。この機種は絞り羽フィルムが6枚の【菊花型構造】になっていまして、この構造のフィルムは固着しやすい傾向にあります。今回施しました処置がどこまで状態的に長持ちするかは同機種にて計測したことがないので保障はできません。この点ご了承お願い致します。光学系、付着していた主に点カビ除去処置施してあります。年代の割には大変状態の良い個体です。今まで同様大切にご所有下さい。ご自身で整備できる様コンテンツは作成しましたので、お時間ございます時にご自宅で学習、質問がございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。尚、今回も作成したコンテンツ当協会で使用させて頂きます許可頂きましてありがとうございます。

Auto Chinon MCM 55mm F1.7 解放時
Auto Chinon MCM 55mm F1.7 解放時
Auto Chinon MCM 55mm F1.7 絞り時
Auto Chinon MCM 55mm F1.7 絞り時
Auto Chinon MCM 55mm F1.7 無数の点カビ
Auto Chinon MCM 55mm F1.7 無数の点カビ

修理工程解説動画

納品に関しまして

※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。

発送方法クロネコ着払い便
送り状NO別途メールにて記載
配送状況お荷物追跡システム

ご決済に関しまして

整備費15,000円(税込)
コンテンツ製作費無料
決済方法銀行振り込み
お願いご決済後メールにてお知らせ下さい
お振込み先銀行

・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154

山田 太郎の様にご記入下さい

ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔

kensuke tasai と申します。 光学機器の修理を主たる業務としております。 関連コンテンツも並行して配信させて頂いておりますので、リクエストございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。