視差(しさ)は、二地点での観測地点の位置の違いにより、対象点が見える方向が異なることで、または、その角度差を意味します。パララックス (英:parallax)ともいいます。この光学機器にはパララックス修正機構ダイヤル機構が組み込まれています。実際に、写真愛好家の方が、どこまでこのファインダーを実写において愛用しているかまでは、わかりませんが、カメラに装着時、メカ的な全体のデザイン性はかなり向上します。レンジファインダー式のフイルムカメラのピントを合わせる際、二重像を合焦させて撮影するのですが、その際ファインダーに映る被写体を目視するのですが、撮影者によりこのファインダーの覗き窓が役にたつと感じる方もおられる様です。今回はこの光学機器を登校時持参してきた生徒さんと一緒に、三協光機(株)・135mm ファインダーとは何なのか?を撮影の専門家ではありませんが研究してみました。もしこの光学機器がどこかに不具合がある場合はその修理は簡単な事は理解できました。
装着するとこんな感じになります
このファインダーは実際にはフイルムカメラの軍幹部アクセサリーシューに装着して使います。ファインダー+カメラ本体を組み合わせるとこんな感じのイメージになります。
カメラはCanonのフイルムカメラで、バルナック型レンジファインダー距離計連動フォーカルプレーンシャッター式カメラがたまたま当協会の研究用として所有していたので装着してみました。中々カッコイイデザインになりました。
三協光機(株)はレンズメーカーでもあります。写真のレンズはKomura 135mm F3.5という機種ですが、このKomuraは三協光機(株)のレンズのブランド名になります。このレンズも研究用として所有していたので、カメラに装着してみました。135mmですので三協光機(株)・135mm ファインダーとの規格も合致する事になります。
Komura 135mm F3.5というレンズ
そもそもこのKomuraのルーツは、レンズ研磨工場として1927年に誕生した島司製作所で、第二次世界大戦による事業中断を経て、1951年に三協光機として再興しました。Chivanonという名前のライカスクリューマウントレンズで交換レンズメーカーの仲間入りを果たします。
ブランド名をKomuraに変更したのは1955年で、当時の小島社長と稲村専務の苗字からこう名付けられたという歴史を持ちます。そして1957年ごろから一眼レフ用レンズ市場に進出し、中判や大判カメラ用レンズの分野にも手を広げ、交換レンズの総合メーカーとして躍進を遂げています。修理の分野からこのレンズを解説すると、この機種は、ほぼ全てフォーカス調整機構が固着している傾向が強く、スクリューマウントなので、この状態を復元しないとピントを合わす際に回す調整ダイヤルをいじっている内に、レンズがカメラ本体からずれてしまうという現象が一番の課題になります。又、製造半世紀以上整備されていないので、カビ等の光学系付着物も当然綺麗にしてあげる必要があります。このレンズの解説は別のページで詳しく解説しようと思っています。
パララックス修正機構
それでは、三協光機(株)・135mm ファインダー=S・K135mm パララックスファインダーについて写真と動画で解説します。前述した様に、パララックス=角度差・・・の事ですから、調整ダイヤルを回すと、カメラ軍艦部の上でこのファインダーは角度が変わります。写真家の間ではこの現象をお辞儀と呼んでいます。写真で説明します。
微妙な角度の変化ですが、アナログで実にかわいい機器だと感じます。写真だけだと少し解り難いので動画でも解説してみました。
135mm SK 外付けファンダ― パララックス(角度)修正ダイヤル
S・K=三協光機を意味します。動画を撮る環境が、個人的な趣味の水の研究場所なので、飼育水槽から観賞水槽に水をくみ上げるポンプ音等でお聞き苦しい点もありますがお許し下さい。
今回の研究コンテンツは他の生徒さんとも共有させて頂きたいと思います。 Komura 135mm F3.5レンズに関しましてはもう少しお待ち下さい。