このレンズはマウント規格がプラチカマウントなのですが、スクリューマウントのL39規格や、M42マウント規格のオールドレンズと似た様な硝子玉の組込み構造になっています。対物側にレンズユニットがあり、マウント側にも複数枚の硝子玉が組み込まれたユニットで構成されています。
基本的な構造を理解していれば、どなたでも好きな時に整備可能な機種の一種ですので、是非、ご自宅で定期的に整備できる様になって下さい。そして、この機種の市場価格と修理費用の釣り合いが逆転してしまう機種に属しますので、修理の依頼が少ない特徴もあります。
今回は、レンズ鏡胴内部全ての硝子玉への処置はしないで、問題のある部位限定という、所有者様からのご希望を踏まえて、費用は押える条件でお引き受けする運びとなりました。付着物が確認できたのは、マウント側レンズユニット内の硝子玉でしたので、該当部位のみの処置とさせて頂きました。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
Minolta MC W-Rokkor-SI 24mm F2.8というレンズを購入したのですが、カビのようなものが見られます。映りに影響はないと思いますが、折角貯金して購入したレンズですので、綺麗にして使いたいと思っております。あまり予算がありませんので、必要最低限の処置という事で、お願いできないでしょうか?無理を言いまして申し訳けございませんが、宜しくお願い申し上げます。
機種名 | Minolta MC W-Rokkor-SI 24mm F2.8 |
シリアルNO | 2026139 |
付属品 | 前後キャップ、フイルター |
課題(所有者さん見解) | カビのようなものが見られます。 |
修理報告
鏡胴内部のレンズ表面に付着していた埃・カビ除去しました。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。カビの種類は主に点カビと雲状カビでした。付着していたカビが腐蝕カビで、除去後の腐蝕痕がやはり随所に残ります。
又、元々レンズ表面に無数の拭き傷がありましたが、レンズが綺麗に復元した分、この様な症状がクッキリ目視できますが、この点もご了承お願い致します。外観、動作共に状態の良いレンズです。今まで同様大切に御所有下さい。
今回は部位特定の処置になりましたが、構造的に所有者様ご自身でも整備可能な機種になりますので、お電話にてお話し致しました様に、今後機会がございましたら、整備手順と構造の理解に関しまして、ご都合の宜しい時に、改めてお問い合わせ下さい。尚、今回の整備工程にて撮影したいくつかの写真もご参照下さい。
参考写真
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ着払い便 |
送り状NO | 別途メールにて報告 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | 6,000円(税込) |
決済方法 | 銀行振り込み |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔