Nikon AF DC-Nikkor 135mm F2という機種は、今から20年以上も前の1995年に発売された中望遠レンズになります。DCリング=DC=Defocus Image Controlというリングが備わっている機種で、このDCリングを操作することで、被写体前後のボケている部分(前景もしくは後景ボケ)の描写を調整することができる機能になります。デフォーカスとはフォーカスの対義語で、フォーカスの合っていない状態のことを指します。
私は、写真家ではないので、この機能の実際の使い方の利点に関して詳細は解りません。当協会では、一般的にはこの機種の様なAF機構付きの便利な機種の整備は受け付けていないのですが、この機種は過去に何度か整備した事があり、対物側レンズユニットが、レンズ鏡胴本体から取り外す事ができる構造なので、お預かりさせて頂く事にしました。電子基板系が絡む修理はできませんが、カビ等光学系付着物の除去でしたら可能な機種になります。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
大事にしていたレンズなのですが、しまっている間に大きなカビが生えてしまいました。Nikon AF DC-Nikkor 135mm F2という機種ですが対応可能でしょうか?AFレンズは修理が難しいと聞いた事があります。カビは、見たところ前玉付近に付着しています。例えダメでも一度見て頂く事はできますでしょうか?予算は25,000円くらいまでなら、是非修理して欲しいと思っております。宜しくお願い申し上げます。
機種名 | Nikon AF DC-Nikkor 135mm F2 |
シリアルNO | 209784 |
付属品 | 前後キャップ |
課題(所有者さん見解) | 前玉にカビ |
修理報告
鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していた埃・カビ除去しました。カビの種類は点カビ、菌糸状カビ、雲状カビの3種類でした。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。只、付着していたカビが腐食カビで、除去後の腐食痕が随所に残ります。
点カビの腐食痕は、点状で目視できます。雲状カビの腐食痕は、拭き斑の様に薄っすらと白濁して目視できると思います。この点ご了承下さい。鏡胴内部防カビ処置も施していますが、カビの胞子を完全に除去する事は不可能です。未試用期間が長期化しない様に、今後のご所有にはご配慮お願い致します。今回の整備工程にて撮影した写真も併せてご参照下さい。
参考写真
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ着払い便 |
送り状NO | 別途メールにて報告 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | 18,000円(税込) |
決済方法 | 銀行振り込み |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔