普段から公私にわたって懇意にしている写真愛好家の方に聞くと、このHASSELBLAD Carl Zeiss Planar 80mm F2.8の様なオールドレンズは、操作が複雑でマニアックなほど楽しいそうです。デジタルカメラだとモニター内を見ながらシャッターボタンをポチポチするですが、フィルムカメラは自分の手でフィルムを詰めて、シャッタースピードや絞りリングを回して、ピントを合わせて、撮影したらフィルムを巻き送って・・・と、この面倒臭さこそフィルムカメラの醍醐味だそうです。それが「ハッセルブラッド」なら存分に味わえるとの事。デジタルに比べて、自分で撮っている感覚が強くなります。この楽しさが中判カメラに限らず、多くの写真愛好家の方の心をくすぐる様です。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
HASSELBLAD Carl Zeiss Planar 80mm F2.8の後ろ玉の内側と思えますが、カビが発生しました。除去をお願いしましたら、どのくらいの費用が掛かるのかお教え願えないでしようか。しばらく使っていなくて、久しぶりに取り出してみたらこの様な状態になってしまっていて残念に思っています。またこのレンズを使って撮影を楽しみたいと思っていますので宜しくお願い致します。20,000円以内でしたら整備してもらいたいです。
機種名 | HASSELBLAD Carl Zeiss Planar 80mm F2.8 |
シリアルNO | 6530714 |
付属品 | 前後キャップ |
課題(所有者さん見解) | 後ろ玉の内側と思えますがカビが発生しました |
修理報告
所有者様が目視なさっていた付着物は菌糸状カビで、他のカビとしては雲状カビと点カビでした。下記、検査時撮影した写真ご参照下さい。鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していた埃・カビ除去処置施しました。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。付着していた点カビが腐蝕カビで、除去後の腐蝕痕が残ります。この点、ご了承下さい。光学機器は未使用期間が長期化しますと随所に支障をきたします。今後の保管等ご留意お願い申し上げます。外観、駆動系共に状態の良い個体です。今まで同様大切にご所有下さい。お願い致します。また今回HASSELBLAD Carl Zeiss Planar 80mm F2.8レンズを整備した工程動画の一部を当協会の生徒さんに配信させて頂く許可を頂きしまた事ここに深くお礼申し上げます。
修理工程解説補足動画
今回の処置はレンズ鏡胴内部に組み込まれている全てのガラス玉を綺麗にしましたが、この機種の特徴としてある部位にカビが付着しやすい傾向にあります。もしも特定部位にしか付着物がないケースの場合は、鏡胴内部全ての部位を処置する必要はありません。この解説動画を撮影、当協会の生徒さんの為に配信する許可を頂きました事ここに改めて感謝申し上げます。
HASSELBLAD Carl Zeiss Planar 80mm F2.8 簡易的な処置方法
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ着払い便 |
送り状NO | 別途メールにて記載 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | 18,000円(税込) |
決済方法 | 銀行振り込み |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔