Leitz Xenon 5cm F1.5 DRPというレンズの銘柄名の由来は、原子番号54のXenon原子の語源となったギリシャ語の未知を意味するXenosと言われています。Leitz Xenonには1936年から1937年頃に生産された前期モデルと1938年から1950年まで生産された後期モデルがある様です。発表当時で写真用レンズとしては最も明るいF1.5を実現していたといいます。レンズ鏡胴内部構造に関しては、前期型も後期型も大きな違いは感じられません。この機種と類似した後継機種モデルに、Leitz Summarit 5cm F1.5というモデルがありますが、どちらの機種も現在の市場ではあまり出回っておらず、写真愛好家の方々が大切に所有されているものと推測致します。
私は写真家ではありませんので、写りの差に関しての解説はできませんが、どちらのモデルも、光学系付着物=カビが原因でレンズ鏡胴内部を目視すると、白濁して見える特徴があります。今回、お預かり致しました個体も、その白濁が撮影に支障をきたしているという事で、お預かりする事になりました。
修理ご依頼に至るまでの経緯
今回はメールにてお問い合わせ頂きましたので、内容を簡潔にまとめてみました。
ご依頼者様から頂きましたメール
いつもお世話になります。今年度も色々お問い合わせすると思いますが、宜しくお願い致します。早速ですが、結構気に入っているレンズを除くと、絞り羽にサビの様なものが発生してしまいました。又、そのサビの破片がレンズに落下したのか、点々の様な付着物が目視されます。どちらも除去してもらえると助かります。いつもの様にそんなに急いでおりませんのが、年明け早々に送らせて頂きますので宜しくお願い致します。20,000円くらいだと助かります。又、この機種の後継モデルも所有しておりますが、順次整備して欲しいので、その節は改めてご連絡致します。
今回お預かり致しました機種
機種名 | Leitz Xenon 5cm F1.5 DRP |
シリアルNO | 426303 |
付属品 | 前後キャップ |
課題(所有者さん見解) | 付着物除去 |
ご希望予算 | 20,000円くらい |
絞り羽ユニット機構
絞り羽フイルム本体の一部サビ除去致しましたので、駆動が若干ですがスムースになった様な気がします。現状、フイルム本体は乾いた状態で、付着物もなく問題ありません。
光学系付着物
レンズ鏡胴内部全てのガラス部位表面に付着していた埃・カビ除去致しました。カビの主な種類は点カビでした。スカッと抜ける様な眩しいレンズに復元しております。ご安心下さい。全体的にとても状態の良いレンズです。今まで同様大切にご所有下さい。
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ発払い便 |
送り状NO | 別途メールにて報告 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | 20,000円(税込) |
クロネコさん送料 | 神奈川県(一律)=930円(税込) |
決済方法 | 銀行振り込み |
合計 | 20,930円 |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔