Nさんコメントの投函ありがとうございます
Nさんから最初にお問い合わせがあった時、協会で買い上げて、付き合いのある業者さんに販売する事も選択肢としてはありました。しかし、どのレンズも大変希少で高価なものばかりでしたので、ご先祖さんの生活を想像してしまいました。当時の価格も相当に高額だった筈です。一番良いのは、継承なさって使ってあげる事ではないかと提案しました。
スタンダードコースでしたら実際に修理を依頼するより、かなり出費は押えられますし、自分で整備すればより愛着も湧きます。光学機器は、適切な処置を定期的に施せばほぼ永遠に継承できます。そんな事をメールやお電話でお伝えした事を覚えています。書籍は少し難しいかもしれませんが、是非、お手すきの時間を使って少しずつ学習していって下さい。
蔵から出てきたレンズとカメラを発見しその数に驚きました
5年程昔、自宅の蔵から出てきた先祖の遺品がありました。その中に、昔のレンズとカメラもありました。フィルムカメラと、それ用のレンズみたいで、その扱いに悩んでいました。当時の私はカメラに関心がなく、時々使っていたカメラはデジカメでした。
その遺品が使えるのかどうかも分からず、かと言って処分するのも気が引けて、しばらくはそのままにしていました。レンズの数は相当な数で、全部で30本くらいはありました。
私は全然知識がないので、レンズに詳しい人を探しました
電話帳で調べても、本屋に行っても中々そういう人が見つかりません。囲碁の仲間で、写真が好きな友人に問い合わせてみました。友人が、日本レンズ協会の事を教えてくれたので電話してみました。友人は主に飛行機を撮影していて、長いレンズにしか興味はありませんでしたので、私がもっていたレンズの事は、殆ど分かりませんでした。
昔のレンズは、程度の差はあってもどこかしらに不具合を持っています。でも、まだまだ今でも使えるものが多いです。こんな事を電話で教えてもらいました。今のデジカメと、昔のレンズを組み合わせて撮影する趣味の話も聞きました。
最初は処分しようと思っていました
家業は農家ですが、遺品を売ってお金に変える事も相談してみました。レンズの種類を教えて下さいとの事だったので、別途、メールで一つひとつの銘柄を書いて送りました。その後返信があって、どのレンズも相当に希少で人気がある事。
そしてどのレンズも高額な金額で取引されていると言われました。売ってしまうよりも大事に所有して、一番いいのは自分で使う事だとアドバイスされました。農閑期の時期は時間はたっぷりあります。何か趣味を持つのもいいなと思いました。
段々と写真の面白さ気づきました
田斉さんが教えてくれたアダプターを購入して、池や木や花を撮影しました。レンズを交換すると全部のレンズに、それぞれ特徴があります。時々撮っていたデジカメの写真とは全然違うのです。少しずつ写真の楽しさが解ってきました。
そして、レンズの外側だけですが、掃除の方法や道具についても教わりました。最初は気が付かなかったのですが、中身にカビが生えていたり、絞り羽が動かなかったり、ピントが合わせづらいものもありました。一度気づくと気になって、その修理の事を聞いてみました。
協会さんは時々電話に出れない時もありますが、その都度丁寧に教えてくれます。希少な高価なレンズですので、今後も大切にしようと思う気持ちが強くなりました。孫が写真に興味を持っていたので、その子の為にも譲れる様にしたかったのです。
今後も長く愛用したかったので修理に出す事にしました
電話で見積もりを聞くと、全部で50万円はかかると言われました。高いので、ビックリしました。農閑期等、時間はたっぷりあるので、その生活の事も話しました。すると、修理の学校の事を教えてくれました。学校に入れば修理を依頼するより安く済む計算です。
時間はあるので、自分にもできるのなら、修理の技術もやってみようと思いました。遠方ですが、旅行も兼ね通学しようと思い入学しました。最初の入学金だけで、その後は出費の必要はありません。何度か通学して、その工程記録を録画、写真を撮って大事にしています。
一度覚えたレンズは、自分の家で整備できます。そんなに頻繁に整備はしていませんが、カビが生えたりしても自分でできます。これからも大事にして、いつか孫に譲りたいと思っています。
レンズの修理を学習しながら、今後やってみたい事
撮影も修理もやっていて楽しいので、良かったと思っています。時々帰省する孫にも、写真を教えています。一緒に撮って、それを一緒にパソコンで見るのがとても楽しいです。先生は折角の貴重な体験を書籍としても残す様に助言してくれます。
レンズと一緒に書籍として一緒に孫に譲れたら最高です。レンズの整備より、パソコンの操作の方が難しいので、書籍の出版はまだまだ時間がかかりそうです。写真の仲間もできましたので、学習した同じ機種は綺麗にしてあげています。撮影と修理の経験が、暇な時の生きがいになりました。
このサイトをお読みの読者さんへ
一般社団法人 日本レンズ協会の主たる業務は、あくまでも光学機器の修理でございます。光学機器修理専門業者として、一般社団法人格を登記しておりますので、日々全国からの整備依頼を誠実に事業の核として行っております。
その主たる業務と並行して、教育の分野にも力を傾注しております。当協会の代表理事の私自身も、そんなに若くはありません。光学機器の整備実態を、若輩者ながら長年肌で感じる事があります。
メーカーさんの批判ではありませんが、製造元は販売後のメンテナンスには、あまり力を入れていないのが実情です。特に昔の個体ほど、その構造自体を把握している職人さん自体が減少しています。そんな現状を鑑みますと、今後の光学機器のメンテナンス状況に憂いが残ります。
私自身も、日々全国のお客様のレンズの整備作業に従事しておりますが、とてもその全てには応じ切れていないのが実情です。当協会の光学機器修理専門学校の設立は、この様な背景から発足致しました。
写真撮影が趣味の方で、併せてレンズの整備に興味がある方の中から、この様な事業に興味がある方に対して、修理専門学校を通じて貢献できればと言う想いから、この学校を設立致しました。
この様な背景をご理解頂き、ご自身の今後の将来と照らし合わせてみて、当協会の理念にご賛同頂ける方でしたら是非ご入校頂きまして、光学機器の末永い状態維持と、ご自身の将来の夢の為に当協会で学んで頂けましたら幸いでございます。