Minolta AF 35mm F2 修理記録

Minolta AF 35mm F2

この機種及び解放F値が異なるタイプの個体でも、時々合成レンズ貼り合わせ面にて白濁症状が散見されるケースがあります。お問い合わせ段階で、合成レンズ貼り合わせ面にて起きている現象の場合は、課題解決が難しい旨お伝え致しましたが、実際に検査してみると推測した通りの症状でした。

Minolta AF 35mm F2 白濁
Minolta AF 35mm F2 白濁

Minoltaという機種に限らず、合成レンズが組み込まれている個体は沢山あります。同じ機種でも、この合成レンズの貼り合わせ面が白濁してしまう個体と、クリアーな状態を維持している個体があり、何故個体差によりばらつきがあるのかに関しては、原因が科学的には判明していません。

他の硝子玉表面に付着していたカビ・埃除去処置施しましたが、この合成レンズの白濁の影響が大きいので、根本的な課題解決には至っておりません。ご依頼者様の意向でしたので、この様な状態のレンズでしたが、こちらででき得る処置施しました。

レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)

今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。

メールにてのお問い合わせ

Minolta AF 35mm F2というレンズなのですが、レンズを眺めると、光を当てて確認してもクリアーなようにも見えますが、前玉奥が蒸気で曇ってるようにも見えます。バルサム切れは処置できないと聞いておりますが、今より少しでもよくなればいいので、是非クリーニングをお願い致します。例え改善状態が芳しくなくても構いませんので、宜しくお願い申し上げます。

Minolta AF 35mm F2 付属品
Minolta AF 35mm F2 付属品
機種名Minolta AF 35mm F2
シリアルNO31002318
付属品前後キャップ、フード、専用ケース
課題(所有者さん見解)前玉奥が蒸気で曇ってるようにも見えます。

修理報告

白濁の原因は光学系付着物ではなくて、下記写真の様に鏡胴内部に組み込まれている合成レンズ張り合わせ面にて起きています。合成レンズ張り合わせ面ですので、このレンズは最小単位の一つのレンズとなっております。従いまして、この白濁症状は、遜色のない同規格部位交換を要します。同時にこの部位の入手が困難です。

お電話にても確認させて頂きましたが、一応鏡胴内部の全ての硝子玉表面に付着していた埃・カビ等の光学系付着物は全て除去致しましたので、現状付着物はありません。今回施した処置がどこまで実写に際しての改善につながるかは保証できませんが、合成レンズ貼り合わせ面にて使用されている、天然樹脂素材流動性粘着物自体の劣化は、修理の範疇では処置できません事、ここに改めてご了承お願い申し上げます。尚、今回の整備工程にて撮影したいくつかの写真もご参照下さい。

参考写真

Minolta AF 35mm F2 鏡胴内部
Minolta AF 35mm F2 鏡胴内部
Minolta AF 35mm F2 合成レンズ
Minolta AF 35mm F2 合成レンズ

納品に関しまして

※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。

発送方法クロネコ着払い便
送り状NO別途メールにて報告
配送状況お荷物追跡システム

ご決済に関しまして

整備費10,000円(税込)
決済方法銀行振り込み
お願いご決済後メールにてお知らせ下さい
お振込み先銀行

・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154

山田 太郎の様にご記入下さい

ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔

kensuke tasai と申します。 光学機器の修理を主たる業務としております。 関連コンテンツも並行して配信させて頂いておりますので、リクエストございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。