Minolta MC Rokkor-PG 58mm F1.2という機種は、何故かカビの付着がひどい個体が多いです。そして、レンズ鏡胴内部殆どの光学系部位の除去処置は順調に行くのですが、後ろ玉に関しては、カビ除去後の腐蝕痕が残ってしまう傾向があります。この腐蝕痕は実写には影響しないので、この機種のF値1.2という明るさは復元する事が可能です。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
頂いたメール
知人からミノルタ58㎜、F1.2レンズをいただきました。内部にカビが生えています。カビを除去してこのレンズで撮影したいと願っております。現品は宅急便で送りたいと考えております。勿論厳重に梱包はいたします。他に気を付けなくてはいけない点等がございましたらご教示いただきたく存じます。
お返事メール
○○様
お問い合わせありがとうございます。光学系付着物除去は可能と推測しますので、○○様のご都合の宜しい時にこちらまでご送付下さい。その際、キャップがありましたら、前後を保護する意味で装着した状態で梱包お願い致します。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉健輔
頂いたメール
田斉様
お返事ありがとうございます。早速送りました。ゆうパック便です。大体の費用はおいくらぐらいになりますでしょうか?
お返事メール
○○様
レンズ送付の件、承知致しました。到着しましたらその旨メールにて報告します。整備費用に関しましては、過去の修理記録台帳を紐解きますと、同機種にて15,000円位かかっております。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉健輔
頂いたメール
田斉様
承知致しました。銀行振り込み致しますので、決済情報を教えて下さい。
レンズ機種 | Minolta MC Rokkor-PG 58mm F1.2 |
シリアルNO | 2504450 |
付属品 | 前後キャップ |
課題(所有者さん見解) | 内部にカビが生えています。カビを除去してこのレンズで 撮影したいと願っております。 |
レンズ修理報告
鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していたカビ除去致しました。カビの種類は主に菌糸状カビと点カビでした。二種類のカビ群が主に絞り羽ユニット機構からカメラ本体側=リヤ側に集中していましたので、実写への支障のリスクはなくなりましたが、後ろ玉に付着していた菌糸状カビに関しましては除去後の腐蝕痕跡が随所に残ります。併せて過去の拭き傷もございます。
レンズが綺麗に復元した分、この症状がクッキリ目視できます。この点、ご了承お願い致します。外観、駆動系共に状態の良いレンズです。今まで同様大切にご所有下さい。整備途中で撮影したいくつかの写真も掲載しておきますのでご参照下さい。
今後の留意点
今回は修理の範疇で、全ての付着物を除去致しましたが、今後も未試用期間が長期化しますと、同じ様な症状になってしまいます。カメラ本体に装着する機会がない場合は、レンズ単体を手に取って、フォーカス調整機構や絞り羽ユニット機構を動かしてあげて下さい。鏡胴内部に空気の流れを作ってあげると、光学系付着物増殖防止には有効です。
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ着払い便 |
送り状NO | 4675-5252-8165 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | レンズ×1本合計=15,000円(税込) |
決済方法 | 銀行振り込み |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔