Nikonから発売されている、FマウントNikkorのパンケーキレンズといえば、有名なものが大きく分けて三つあります。GN Auto NIKKOR 45mm F2.8という機種は、特徴として仕様上、ピントリングの回転方向が一般的なニッコールレンズと逆方向となって、GNとは、ガイドナンバーの意味で、スピードライトのガイドナンバーにピントリングと絞りリングが連動する仕様となっている機種です。
もう一つ代表的なレンズがAi NIKKOR 50mm F1.8Sという機種で、1980年、国内で発売されたエントリー機種 Nikon EMに最適化し展開するため、従来発売されていたAi 50mm F1.8を薄型化したものです。パンケーキ=薄型と捉えてもらっていと思います。
そして、最後が今回リポートしているNikon Nikkor 45mm F2.8 Pというレンズになります。このレンズは2001年FM3Aにベストマッチするレンズとして発売されました。CPUを内蔵しており、最新のデジタル一眼レフでもマルチパターン測光による露出計の動作が可能となっている点が一番の特徴といえます。
私は写真家ではないのでこれら3種のレンズの実写に際しての特徴や違いは解りませんが、修理の立場から考えると、どのレンズも組み込まれている金属パーツおよび硝子玉が小さく、その取扱いは少し難易度が高まります。構造そのものはそんなに複雑ではありません。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
今回のご依頼はお電話にて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
初めまして。秋田県でフォトスタジオを経営しております。お客さんのレンズなのですが、修理をお願い致したくお電話しました。レンズはNikon Nikkor 45mm F2.8 Pという機種で、症状はレンズ内のごみ取り、カビくもりの除去になります。お客様への料金は10,000円前後という事でOKです。どうぞ宜しくお願い致します。
機種名 | Nikon Nikkor 45mm F2.8 P |
シリアルNO | 控えるのを忘れました |
付属品 | 前後キャップ |
課題(所有者さん見解) | 付着物除去 |
修理報告
レンズ鏡胴内部に組み込まれている全ての硝子玉に付着していた埃・カビ除去処置施しました。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。付着していたカビの種類は主に点カビでした。カビの一部が腐蝕カビで、除去後の腐蝕痕がところ所に残ります。この腐蝕痕は付着物と見極めが難しいので、所有者さんには説明してあげて下さい。製造されてから比較的新しい機種になりますが、やはり未試用期間が長期化しますと、今回の様にカビが繁殖してしまいます。今後のご所有に関してもアドバイスお願い致します。整備途中で撮影しました写真何枚かUPしておきますので併せてご参照下さい。
参考写真
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨お電話にてお知らせ頂けますと幸いでございます。商品は既に発送しております。
発送方法 | クロネコ着払い便 |
送り状NO | お電話にて報告 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | そちらの利益を優先して下さい |
決済方法 | 銀行振り込み |
お願い | ご決済後お電話にてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔