Olympus G-Zuiko A-W 20mm F3.5というレンズは、1963年に世界初のハーフ判一眼レフカメラとして開発されたOlympus Pen Fの広角レンズとして販売されました。広角モデルと標準モデルは全部で6種類のラインナップでした。
広角 | 標準 |
Gズイコ-AUTO-W 20mm F3.5 | Fズイコ-AUTO-S 38mm F1.8 |
Eズイコ-AUTO-W 25mm F4 | Gズイコ-AUTO-S 40mm F1.4 |
Gズイコ-AUTO-W 25mm F2.8 | Hズイコ-AUTO-S 42mm F1.2 |
表示焦点距離 | 35mm判換算焦点距離 |
20mm | 28mm |
25mm | 35mm |
38mm | 55mm |
40mm | 58mm |
42mm | 60mm |
Olympus Pen F
Olympus Pen Fというフイルムカメラは、後継機種のOlympus Pen FT ではセルフタイマーレバーがつけられる場所に花文字のFが刻まれているので、直ぐに見分けがつきます。アクセサリーシューは標準では取り付けられておらず、ファインダーアイピース基部に上から差込むアクセサリーとして別売されていました。
この様な歴史的な背景を持つレンズをお預かり致しましたので、以下該当個体の整備に関する内容をレポートさせて頂きます。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
初めてメール致します。孫が高校の写真部に入っておりまして、私が昔使っていたレンズを欲しがるので、プレゼントしようと思のですが、今まで20年以上放置していましたので、カビだらけになってしまいました。できうる限り綺麗にしてあげたいので、清掃をお願い致します。対応可能な様でしたら、是非お願い致します。なお、時間に関しましては、そんなに急いではいませんが冬休みまでにできましたら嬉しいです。
今回お預かり致しました機種
機種名 | Olympus G-Zuiko A-W 20mm F3.5 |
シリアルNO | 116328 |
付属品 | リヤキャップ、フイルター |
課題(所有者さん見解) | レンズを綺麗にして欲しい。 |
希望整備価格 | 20,000円(税込)以下 |
整備報告
鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していた埃・カビ除去しました。処置前の現状ですと、付着していたカビの影響で、レンズ全体が白濁している状態でした。処置後のレンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。メールでのご所見ですと、【カビは一面】との内容報告でしたが、鏡胴内部全てのレンズ表面に付着が確認できました。
付着していた点カビと菌糸状カビが腐食カビで、除去後の腐食痕が随所に残ります。この点、ご了承お願い致します。レンズが綺麗になった分、この様な腐食痕が新たに目立つ様に感じられてしまいます。レンズ等光学機器は、未試用期間が長期化すると、随所に支障をきたします。今後も大切にご所有下さい。
フォーカス調整機構及び絞り羽ユニット機構の、駆動系に関しましては、それぞれトルク感を若干ですが軽めに調整してあります。尚、今回の整備工程にて撮影しました写真、下記に何枚かUPしておきますので、宜しければ合わせてご参照下さい。
参考写真(全て処置前の状態)
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ着払い便 |
送り状NO | 別途メールにて報告 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | 12,000円(税込) |
クロネコさん送料 | ご依頼者様ご負担 |
決済方法 | 銀行振り込み |
合計 | 12,000円 |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔