修理費用が購入費用を上回ってしまうケースがあります。
Yashica Yashinon DS-M 50mm F1.7という機種に限らず、修理費用が購入価格より高くなってしまうケースがあります。特に、M42規格マウントレンズの場合、全ての機種が該当するという訳ではありませんが、5,000円から10,000円位の価格で現在入手できるレンズは、ご自身で整備できる様になる事を推奨しています。当協会の場合は、最低整備費用が4,000円位で設定していますので、そのレンズの構造さえ学習できれば、必要な治具溶剤もシンプルで、初期投資も安く済みます。そして、ある程度構造は共通点がありますので、メンテナンスがお好きな方は、是非習得していって下さい。
頂いたメール
Yashica Yashinon DS-M 50mm F1.7というレンズなのですが、小さなカビの様なものが気になります。いくら位かかりますでしょうか?
お返事メール
お問い合わせありがとうございます。
整備費用は過去の修理記録台帳を紐解きますと、同機種で5,000円くらいかかっております。○○様の大切な光学機器です。業者さんの選定等充分にご検討下さい。
頂いたメール
お返事ありがとうございます。そちらにお願いしたいのですが、どの様な手順になりますでしょうか?
お返事メール
当協会で宜しければ、○○様のご都合の宜しい時にこちらまで該当レンズご送付下さい。
〒270-2267千葉県松戸市牧の原1-24LM101 (一社)日本レンズ協会宛
到着しましたら、その旨メールにてご報告致します。
付属品 | 前後キャップ |
シリアルNO | 20026525 |
納期 | 5日間 |
整備費用 | 4,000円(税込) |
解説
鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していた、カビ、埃除去処置施しました。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。お電話にてもお伝え致しましたが、カビ除去後の腐蝕痕が随所に残ります。前玉表面の腐蝕痕は、少し、表面積が大きく白濁気味の腐蝕痕で、それ以外のレンズ表面の腐蝕痕は極々微小な点に目には映ると思います。この点、ご了承お願い致します。他、二つのレンズも同様の解説になりますが、処置後、鏡胴を通過してカメラ本体に届く、光の総量=光束量はかなり復元しています。
修理工程参考写真
整備後の所感
今回お預かりしましたYashica Yashinon DS-M 50mm F1.7レンズの場合は、付着していたカビが点カビで、付着期間も短かった為に、復元状態は上々でした。ガラス玉の材質や、カビの種類にも左右されますが、今回の様に早めに気が付き、早めに除去処置を施す行動が最善です。
レンズの状態は、あまり神経質になってもいけないし、かと言ってあまり無頓着でも状態が悪化してしまいます。そのバランスが難しいのですが、とにかく放置が一番良くない事を理解して下さい。