今回お預かり致しました機種に関しましては、Cosinaが製造したVoigtländerブランド名の35mm版フィルムカメラBESSA シリーズ用として開発された広角レンズだという認識くらいしかありません。製造年は解りませんが、オールドレンズというよりは、機械式の単焦点広角レンズなのではないかと、個人的には位置づけております。
それとも、初期の開発から現在に至るまで、複数回スペックチェンジが施されてきたのでしょうか？レンズ自体の構造に関しましては、当協会での今までの取扱い本数は少ないものの、凡その認識はありますが、写真家の方が、アダプターを介して、デジタルカメラで、どの様なシーンで使うレンズなのか？今回ご依頼頂いた写真家の方に機会を作ってお伺いしてみたいと思います。
研究用に所有していた、写真の様なフイルムカメラの交換レンズとして愛用されていたのだと推測しています。Cosinaという光学機器メーカーは、個人的な印象としては、あまり目立った存在ではないのですが、自社ブランドをまり主張しないで、下請けの立場で高い技術力を誇っていた存在の様に感じます。
レンズ検査ご依頼までの流れ（経緯）
今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
依頼者様から頂いたメール
田斉樣、お世話になつています。今回は２本お願い致します。エルマー35mm F3.5
WIDE-HELIAR15mmF4.5 ２本とも曇りのためフレアー気味です。明日発送いたします。
今回お預かりした機種
| 機種名 | Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical |
| シリアルNO | 9950382 |
| 付属品 | 前後キャップ |
| 課題（所有者さん見解） | 曇りのためフレアー気味です |
| ご希望予算 | 特にナシ |
整備報告
修理ご依頼内容の、光学系曇りの前に、レンズ鏡胴内部へのアクセス途中で感じたのですが、絞り羽根が解放状態の時、フイルム自体が絞り羽ユニットBOXに収納されるのですが、収納された状態時に、やや絞り羽フイルムが外周が残っている様に感じられました。
当協会での今までの同機種の取扱い経験が浅いのと、同機種の新品状態との比較ができないので、ハッキリとした診断はできないのですが、少し中途半端に目視される解放状態が、正規の規格なのかもしれません。絞り羽根調整ダイヤルは、解放値＝4.5から絞り値＝22の指標まで、全領域に渡って、10か所のプレート溝に、スプリングがベアリングを押し出して、しっかり収まっていて、そのクリック感もムラなく快適ですから、私の思い過ごしなのかもしれません。
光学系付着物に関しましては、特に際立って目視される様な付着物は確認できませんでしたが、フレアー気味な症状改善の為に、少しでも貢献すればと思い、念の為にレンズ鏡胴内部に組み込まれた硝子部位全てクリーニング処置を施しました。処置前後に於きまして、大きな改善の比較はできませんが、修理の範疇にてでき得る処置は施しました。
この様な仕上がりですので、改善＝復元度合いがこちらでは把握できませんので、納品後、所有者さんにて、実写して頂き、実際に感じられた感覚でご判断頂きたいと思います。なので、整備費用は、12,000円（税込）を上限に、ご依頼者様がお決め下さいますと幸いでございます。
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
| 発送方法 | クロネコ発払い便 |
| 送り状NO | 別途メールにて報告 |
| 配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
| 整備費上限 | 12,000円（税込） |
| クロネコさん送料 | 東京都（一律）＝930円（税込） |
| 決済方法 | 銀行振り込み |
| 合計 | 12,930円 |
| お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
（一社）日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔
