修理行程コンテンツを公開する主旨
この教材に使用するレンズは、全て当協会に実際にメンテナンス依頼のあった実際の個体を使わせて頂き解説を加えております。従いまして、その内容を写真を見ながらじっくり再現すれば貴方が所有する同じ機種にも当てはまる様に構成されております。
自分のレンズと同機種なのかを先ずはよく確認して頂き、焦らずにじっくり取り組んで下さい。レンズ鏡胴内部の普段は滅多に触れる事のないガラス玉や絞り羽根に直接アクセスできる様になります。手順通り行えば、貴方のレンズは今後も末永くクリアーな状態で、良き撮影ライフのパートナーになってくれると思います。
古き良きレンズをメンテできる職人さんも私同様、だんだん高齢化なさっています。各メーカーさんも昔のレンズ程受け入れていないのが実情です。又、この種の修理を教える機関そのものが、日本には殆ど存在しないのも事実です。
このままですと世界中にある特に昔のレンズを修理できる人がいずれいなくなってしまいます。一般社団法人 日本レンズ協会は、この様な現状と今後の予測をもとに、レンズ修理事業と並行して教育分野の一環として、このレンズ修理の教科書をシリーズ化し、電子書籍の体系としての出版も並行して、コンテンツの配信を実行する事を第二の事業の柱にする事に致しました。
Leitz Elmar 90mm F4というレンズ
このレンズの修理依頼件数はそんなに多くはないのですが、ネットで新たに購入した方から、カビの除去依頼を受ける事があります。Leitz Elmar 90mm F4という細長いレンズは、簡単に二つの部位に分解できます。そして、光学系部位が組み込まれた部位のみに処置を施していきますので、構造が理解できれば必要な治具溶剤も少なくて済むので、自宅で定期的に整備する事ができる様になります。又、駆動系はとても丈夫ですので、付着物だけ除去する方法を習得していって下さい。
整備解説補足動画
整備解説補足動画で整備工程全体の流れを学習して下さい。
第Ⅰ部
第Ⅰ部ではこの個体特有の白濁の解説と基本的な構造について解説致します。
レンズを覗くと白濁している現象がこの個体の特徴です
・レンズ鏡胴のフロント・リヤ側から覗くとこの様な状態になっています。
・原因はレンズ鏡胴内部に組み込まれた数枚のレンズに付着した汚れです。
![レンズを覗くと白濁している現象がこの個体の特徴です](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/bc6ccddca0a068161263e7d70c9d50e0.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
前玉(シングルレンズ)がこの様な症状になっています
・一枚一枚検査する必要があります。
・原因が判明後適切な処置を施します。
![前玉(シングルレンズ)がこの様な症状になっています](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/ee466e3270f58500713cb0ec128f07bc.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
中玉(シングルレンズ)も同様に付着物があります
・この様に全体としての課題からその原因を探っていきます。
・この2枚に原因があるケースが殆どです。
・該当レンズにアクセスする手順は追って解説します。
・この機種の特徴を先ずは把握して下さい。
![中玉(シングルレンズ)も同様に付着物があります](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/99bda547834529025a8180e60a0243fc.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
次にこの機種の構造的な解説をします
・この機種はレンズ鏡胴本体とレンズユニットからできています。
・手順通り処置すればこの二つの機構に分解できます。
・どの部分で合体しているかは動画をじっくり観て下さい。
![Leitz Elmar 90mm F4](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/fa7f27a9bd0ba10dda582b451969250e.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
解説手順通りに行えばこの様に二つの機構に分解できます
・レンズが組み込まれたパーツには絞り羽根ユニットも入っています。
・残されたレンズ鏡胴本体は今回は処置しませんので別に保管します。
・整理整頓しながらじっくり取り組んで下さい。
![解説手順通りに行えばこの様に二つの機構に分解できます](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/3a357f69d42a6bb4159d693ab6c5726f.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
作業台上の風景はこの様になります
・まだ二つのパーツしかありません。
・段々パーツが増えてきますので整理整頓を心掛けて下さい。
![作業台上の風景](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/29c4dec4294252824ac28de7a54c5de3.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
残されたレンズ鏡胴本体
・この様に鏡胴本体は空洞になります。
・このフォーカス調整機構はとても丈夫です。
・ここに課題がある個体は別途お問い合わせ下さい。
![残されたレンズ鏡胴本体](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/979c4fe0e8a048a6b02057378397a827.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
今回このWebサイトで解説するのは群レンズユニットです
・光学的な課題を抱えている個体が殆どです。
・白濁している現象はこのレンズユニット内部で起きています。
・その原因を検査していく事になります。
![群レンズユニット](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/3559b66b5bb7ef4dbd82de6cf26ae598.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
第Ⅱ部
第二部では取り出した群レンズユニットの処置と道具について解説します。
群レンズユニットはこの様な形状をしています
・この内部には絞り羽根ユニット機構とガラス玉が組み込まれています。
・内部のレンズを検査するにはリヤ側からアクセスします。
・フロント側はFIXされているので注意して下さい。
![群レンズユニットはこの様な形状をしています](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/003-2.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
こちらはフロント側です
・レンズの機種名が刻印されているリングは固定式です。
・こちらからは処置できないので注意して下さい。
![レンズの機種名が刻印されているリングは固定式](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/005-1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
この方向面がリヤ側です
・この面からアクセスしていきます。
・180°相対して切込み溝があります。
・この部分を外していきます。
![この方向面がリヤ側です](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/007-2.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
金属製の治具は使わないで下さい
・力が入り過ぎてレンズを壊してしまう場合があります。
・リング径と同サイズのゴム治具を使用して下さい。
・万が一固着して外せない場合は個別にお問い合わせ下さい。
![金属製の治具](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/07/1252d6f5aae070baa0c95776237912d3-1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
この様なゴム治具を使います
・なるべくリング径と同規格の物を使って下さい。
・市販の物を少し加工します。
・中央をすり鉢状に削りレンズ面に触れないようにするのがポイントです。
・加工道具は彫刻刀が使いやすいと思います。
・この径サイズは応用範囲が広く一つあると重宝します。
・入手先:お近くのホームセンター等
・価格目安:100円前後
・ユニデイー
![ゴム治具](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/002-3.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
群レンズとゴム治具
・二つを並べるとこの様な風景になります。
・右利きの方はゴム治具を右に置いて下さい。
・作業がし易くなります。
![群レンズとゴム治具](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/008-3.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
群レンズリヤ側面にゴム治具を当てがいます
・作業台にはクッション性のある生地布を敷いて下さい。
・無理な力は禁物です。
・押しながら反時計周りに回転させます。
・固着していなければすんなり外せます。
![群レンズリヤ側面にゴム治具を当てがいます](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/009-3.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
無事リングが外せました
・このリングには一枚のレンズが組み込まれています。
・リングからは外せないのでこの状態で処置します。
・リングに切込みがありますから向きは大丈夫です。
![無事リングが外せました](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/010-2.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
実際の作業台上はこの様な風景になります
・常に整理整頓を心掛けて下さい。
・自分が今どの段階の作業をしているのか意識して下さい。
![実際の作業台上はこの様な風景になります](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/6a86b63a5c4aa08e1db416ae5c3fba1e.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
繰り返しになりますがこのレンズの分解はこれで終わりです
・分解という作業はこれ以上ありません。
・この後各レンズのクリーニング処置に進みます。
・左側の鏡胴本体は今回は処置しません。
![このレンズの分解はこれで終わり](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/60055ad3abd11bbfeaece607dc3d97e1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
この様な風景でクリーニングします
・木製か竹製のトングを使って下さい。
・その先端にレンズ専用洗浄紙を巻き付けます。
・クリーニング溶剤はカメラ量販店の商品で十分です。
![この様な風景でクリーニングします](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/015-1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
レンズ専用クリーニング溶剤
・当協会ではカビが除去しやすく、拭きムラが残り難い専用溶剤を使っています。
・一般の方はカメラ量販店等で扱っているレンズクリーニング溶剤で十分です。
・それでもかなり高価ですから、無駄なく使って下さい。
・沢山使用すればよいと言うものでもありません。
・保管容器のお勧めは【ハンドラップ】です。
・蒸発も防止できて必要分をプッシュして使えます。
・片手で必要量が出てくるのでとても重宝します。
・入手先:東急ハンズ等
・価格目安:2,000円前後(材質・サイズによります)
・東急ハンズ
![ハンドラップ](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/07/bb07ec151856f7ea9bb2edf1ea10de0e.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
次は拭き取る紙です
・チョット高価ですが是非【ダスパー】を購入して下さい。
・一枚一枚が大きいので四分の一にカットして使って下さい。
・同じくカメラ量販店のメンテナンスコーナーで扱っています。
・入手先:カメラ量販店
・価格目安:1,500円前後
・ヨドバシカメラ
![ダスパー](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/07/1fb25ae09a226d84d24ee4a28f787869-2.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
かなり大きいので一枚全部を使うのは勿体ないです
・ポイントはレンズの中央から外側に向かって拭きます。
・円を描くようになるべく均等な力で拭きます。
・あまりもたもたしないでササット拭き取るのがポイントです。
![ダスパー](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/07/b78684833a92cb641a12f666c7b70066.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
四分の一サイズがベストです
・もしかしたら小さいサイズの規格商品が市販されているかもしれません。
・ハサミでカットして下さい。
・1クリーニング=1枚を使用します。
・同じペーパーを何度も使い回ししない事。
・使用後のペーパーは鏡胴外観等の拭き取りに使います。
![ダスパーをはさみでカット](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/07/80ea501d9912f0dd5fe18d3496de6ea4.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
カットしたダスパーを木製のトングに巻き付けます
・上手く巻きつけができない時はセロテープを使ってださい。
・その際はなるべく根本にテープを巻きます。
・金属製のピンセットは使用禁止です。
・レンズを傷付ける恐れがあります。
![カットしたダスパーを木製のトングに巻き付けます](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/07/a84203198d698789ae7fd4919a7cbed9.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
先ほど説明したハンドラップの先端をプッシュします
・必要分が出てきます。
・高価なのでほんの少しで充分です。
・沢山使えば綺麗になるという訳ではありません。
![ハンドラップの先端をプッシュ](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/07/aadce216c5cdc655bcccc73faaef7904.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
取り外したリングにはレンズが付いています
・先ずはこのレンズから洗浄します。
・この様な形状しています。
・両面共に丁寧にクリーニングして下さい。
![取り外したリングにはレンズが付いています](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/013-1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
表面・裏面の順番はどちらでも構いません
・作業台上は整頓されていますか?
・作業スペースが汚れていると光学的な処置が上手くいきません。
![表面・裏面の順番はどちらでも構いません](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/020.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
レンズの中央から円を描きながら外周に向かいます
・一気に仕上げる気持ちで作業して下さい。
・ゴシゴシ拭くのは効果的ではありません。
・一度使用した紙はその都度新品に替えます。
・使用済みペーパーは鏡胴本体等の拭き取りに再利用します。
![レンズの中央から円を描きながら外周に向かいます](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/022.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
次は群レンズユニット本体側です
・先にレンズ個体名が刻印されている面を洗浄します。
・この処置は再組立て後でもOKですがこの面を先ず処置します。
![群レンズユニット本体側](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/018-1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
そしてその裏面に進みます
・この処置が今回の個体の一番の課題です。
・大抵このレンズ表面が一番汚れています。
・そして絞り羽根機構と接しているので要注意です。
・一番集中が必要な工程です。
・疲れている様でしたらこの辺で休憩して下さい。
![このレンズ表面が一番汚れています](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/019.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
前述しましたがレンズの中央から円を描きながら外周に向かいます
・一気に仕上げる気持ちで作業して下さい。
・ゴシゴシ拭くのは効果的ではありません。
・一度使用した紙はその都度新品に替えます。
・使用済みペーパーは鏡胴本体等の拭き取りに再利用します。
![レンズの中央から円を描きながら外周に向かいます](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/023.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
絞り羽根・絞り時状態
・絞り羽根動作確認はこの状態で行って下さい。
・絞り時状態ではレンズの洗浄はできません。
・羽根の状態を確認して必ず作業して下さい。
![絞り羽根・絞り時状態](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/012-1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
絞り羽根・開放状態
・この状態でクリーニングします。
・絞り羽根本体・ユニットBOXに触れない様に注意 !
・絞り羽根動作に課題がある場合は別途お問い合わせ下さい。
![絞り羽根・開放状態](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/011-2.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
これでレンズが綺麗に復元しました
・一枚一枚のレンズの状態を再度確認して下さい。
・問題がなければ再組立て作業に進みます。
・空気中の埃が必ず付着していますのでブロアーで仕上げて下さい。
・この時、少し時間がかかりますのでレンズに空気中の埃が付着します。
・必ず組立る直前にその埃をブロアーで飛ばして下さい。
・お勧めのタイプは、独立起立型のブロアーです。
・少し割高になりますが、コロコロ転がるタイプのものは作業に集中できません。
・入手先:ヨドバシカメラ ヨドバシカメラ
・価格目安:2,500円前後(サイズによります)
![独立起立型のブロアー](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/026.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
お疲れ様でした
・付属品を確認して下さい。
・折角メンテしたレンズです。
・前後キャップを装着して大切に保管して下さい。
![Leitz Elmar 90mm F4](https://i0.wp.com/japanlensassociation.com/wp-content/uploads/2020/08/561883eb29179ba92842af00e0fe9028-1.jpg?resize=720%2C482&ssl=1)
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自分のレンズは自分でメンテ!対象レンズ:Leitz Elmar 90mm F4 本書は「Leitz Elmar 90mm F4」のレンズメンテナンスをご自宅で行うための教科書です。レンズの修理、カメラレンズのカビ、オーバーホール、分解、清掃等にお悩みの方はぜひお読みください!本書に使用するレンズは、全て当協会に実際にメンテナンス依頼があった実際の個体を使わせて頂き解説を加えております。従いまして、その内容は写真を見ながらじっくり再現すれば、あなたが所有する同じ機種にも当てはまる様に構成されております。自分のレンズと同機種なのかをまずはよく確認して頂き、焦らずにじっくり取り組んで下さい。古き良きレンズをメンテできる職人さんも私同様、
だんだん高齢化になっています。各メーカーさんも昔のレンズ程受け入れていないのが実情です。また、この種の修理を教える機関そのものが、日本には殆ど存在しないのも事実です。このままですと、いずれ世界中にある昔のレンズを修理できる人がいなくなってしまいます。一般社団法人 日本レンズ協会は、この様な現状と今後の予測をもとに、レンズ修理事業と並行し、教育分野に取り組んでいます。その一環として、本書『カメラレンズ修理の教科書』をシリーズ化してまいります。本書では、プロが実際に作業している風景を、写真と動画にて解説を加えている構成をとっています。従いまして、じっくりこの教科書に向き合って頂ければ、プロが行うのと同じ様な結果が得られる構成になっております。ぜひ本書をお読みになり、プロフェッショナルのレンズメンテナンスをマスターしてください。
著者プロフィール
田斉健輔(タサイ・ケンスケ)
一般社団法人日本レンズ協会 代表理事。光学研究所 所長。
1960年、生まれ。祖父がライカカメラのレンズ職人だった為、幼少の頃からカメラレンズに慣れ親しむ。東京学芸大学を中退後、自衛隊に入隊。その後、大手外食企業の東日本統括部長に就任。
2004年、カメラレンズのメンテナンス・修理の事業を興す。2011年、一般社団法人日本レンズ協会設立。今後、カメラレンズ修理の専門学校設立を構想している。ミッションは、日本の古き良きカメラレンズを、良い状態で後世に残していくこと。