Nikon Nikkor 28mm F3.5 修理報告

Nikon Nikkor 28mm F3.5というレンズは、レンズ鏡胴内部の中玉が白濁し易い傾向を持っているレンズです。アクセスは後ろ玉ユニットを外すだけで白濁の原因の光学系付着物を除去する事ができます。所有者さんはこちらにご来所頂き、直接アクセス手順をお伝えする事ができましたので、今後はご自宅で定期的に整備する様にお願い申し上げます。治具溶剤に関しましては、代用品で充分に対応できると思います。今回のこちらの処置で完全に付着物は除去しましたので、今後はレンズユニットの裏面だけを綺麗にしてもらえれば、ほぼ永遠に綺麗な状態を維持できます。

レンズ検査ご依頼までの流れ（経緯）

今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。

いつもの様にヤフオクで同じ機種を購入しましたので、そちらに送ります。必要な整備をお願い致します。もしも、この機種の整備がそんなに難しくない様でしたら、そちらにお伺いして習う事も考えています。明日にでも着くと思いますので、宜しくお願い致します。この機種は、どれもレンズを覗くと白く曇っていますが、何かこの機種特有の特徴みたいなものがあるのでしょうか？諸々教えて頂けますと幸いでございます。宜しくお願い致します。

機種名	Nikon Nikkor 28mm F3.5 付属品
シリアルNO	1760603
付属品	前後キャップ
課題（所有者さん見解）	いつもの様にヤフオクで同じ機種を購入しましたので、そちらに送ります。必要な整備をお願い致します。

修理報告

絞り羽ユニット機構及びフォーカス調整機構駆動系問題ありません。光学系鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していた埃・カビ除去しました。カビの種類は主に点カビと雲状カビでした。中玉の部位外周の雲状カビがレンズを曇らせている主な原因でした。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。只、カビ除去後の腐蝕痕が若干ですが残ります。この点ご了承お願い致します。今回はご来所の上、整備工程を学んで頂きました。今後は必要に応じてご自宅で整備していって下さい。その過程で何か質問がありましたら、その都度お気軽にお問い合わせ下さい。お役に立てると思います。尚、整備工程でいくつか写真を撮りましたので併せてご参照お願い致します。