この機種は旭光学さんのレンズの中でもとても人気がある機種の一つの様です。とても性能がいいレンズの割には、比較的に入手しやすい価格帯で、今でも写真家の中では愛用されているアイテムのひとつである事は間違いないと思います。
この機種に限らず、当協会の修理費用が、最低価格帯=5,500円(税込)なのですが、この入手しやすい価格帯と比較すると、修理に関するお問い合わせはあるものの、実際に修理ご依頼に至るのは稀な機種の一種になります。
今回は、カビ等光学系付着物除去とフォーカス調整機構トルクの調整という内容のご依頼を頂きました。併せて、該当レンズがどの種類に分類されるのか?というご質問も頂きましたので、特定根拠に関して解説したコンテンツページを改めて作ってみました。
前期型
今回お預かり致しましたレンズは、シリアル番号の刻印位置と、指標マークデザインの二つの根拠から、前期型に属す機種と判断致します。Pentax Super Takumar 55mm F1.8というレンズは、製造年の違いで、仕様モデルチェンジをしてきた経緯がありますが、全部で三つ(厳密には四つ)のタイプに分類する事が出来ます。その種類と見極める際の根拠に関して、別ページでコンテンツ化してみましたので、お時間ございます時にご一読頂けますと幸いでございます。
レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)
今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。
Super takumar 55mmオーバーホールをお願いしたいのですが、お見積もりできますでしょうか?よろしくお願いします。レンズ内の清掃をお願いしたいです。現状壊れているとかではございません。チリゴミの撤去ならびにヘリコイドのグリス含めオーバーホールを希望致します。Pentax Super Takumar 55mm F1.8 M42で間違いありません。本日、レンズを発送致しました。引き継ぎよろしくお願いします。
機種名 | Pentax Super Takumar 55mm F1.8 |
シリアルNO | 901531 |
付属品 | 前後キャップ、フイルター |
課題(所有者さん見解) | チリゴミの撤去ならびにヘリコイドのグリス |
修理報告
レンズ鏡胴内部に組み込まれている全ての硝子部位表面に付着していた埃・カビ全て除去致しました。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しております。カビの種類は主に点カビでした。カビそのものは全て除去できていますが、除去後の腐蝕痕が随所に残ります。
フォーカス調整機構トルク感に関しましては、お電話にてもお伝え致しましたが、関連螺旋状部金属部位同士が摩耗しておりますので、隙間が発生していて、再グリスUP処置では補えません。その隙間からグリスが落ちて、絞り羽ユニット機構に付着する危惧を孕んでおりますので、そういう症状にならない程度に、軽く斉グリスUP処置は施しました。
この処置にて、トルク感が重めに改善されたという事ではございません事も、併せてご了承お願い申し上げます。外観共にとても状態の良いレンズです。未試用期間が長期化しない様にして。今まで同様大切にご所有下さい。
参考写真
納品に関しまして
※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。
発送方法 | クロネコ発払い便 |
送り状NO | 別途メールにて報告 |
配送状況 | お荷物追跡システム |
ご決済に関しまして
整備費 | 15,000円(税込) |
クロネコさん送料 | 神奈川県(一律)=930円(税込) |
決済方法 | 銀行振り込み |
合計 | 15,930円 |
お願い | ご決済後メールにてお知らせ下さい |
お振込み先銀行
・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154
ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔