Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4 修理記録

Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4

Tokyo Kogakuとは東京光学という社名でカメラ・レンズを製造していたメーカーですが、1980(昭和55)年、カメラ製造から撤退した歴史を持ちます。戦時下では海の日光(ニコン)、陸の東光、と謳われた日本を代表する二大光学メーカーのひとつだったと先々代から聞いた記憶があります。現在は医療機器などでその名前(刻印)を見ることができます。半世紀以上も経った今、修理の世界に身を置いているとオールドレンズを愛している写真愛好家のお蔭で昔の職人さんがどの様な想いでレンズに対峙していたのか・・・創造の世界に引き込まれます。今回の修理依頼内容は光学系付着物(カビ)除去ですが、この機種は絞り羽フイルム本体の形状が少し独特です。この機構が遜色がないので今回は処置しませんが、構造的にもとても丁寧に作られたレンズだと改めて感じました。

レンズ検査ご依頼までの流れ(経緯)

今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。

メールにてのお問い合わせ

カビや曇りがあります。しばらく使っていませんでした。親から譲りうけたレンズが沢山あるのですが、最近昔のレンズの映りが素晴らしい事に気が付き始めました。全部まとめては無理なので、今回はTokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4というレンズをお願いしようと思います。動作は問題ないと思いますので、綺麗にする修理のみお願いします。なるべくお安くして下さい。

機種

Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4 付属品
Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4 付属品
機種名Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4
シリアルNO9742421
付属品前後キャップ
課題(所有者さん見解)動作は問題ないと思いますので、綺麗にする修理のみお願いします

修理報告

鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していた埃・カビ除去致しました。レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。只、付着していた点カビが腐蝕カビで除去後の幾つかの腐蝕痕が残ります。この様な症状ご了承下さい。レンズ対物側から入射する光がカメラ素子に届く総量=光束を新品時=100とすると、処置前はこの値が45くらいでしたが、処置後は85くらいの値まで復元しています。他にレンズを沢山ご所有との事ですが、カメラ本体に装着するまではしなくても、レンズ単体を時々手に取っていじってあげて下さい。レンズ鏡胴内部に空気の流れが発生し、カビ予防になります。ご協力お願い致します。整備工程にていくつかの写真UPしておきますので併せてご参照下さい。

参考写真

Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4 雲状カビと点カビ
Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4 雲状カビと点カビ
Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4 点カビ
Tokyo Kogaku UV Topcor 100mm F4 点カビ

納品に関しまして

※お願い・・・銀行お振込み頂きましたら、その旨メールにてお知らせ頂けますと幸いでございます。確認後速やかに納品させて頂きます。

発送方法クロネコ着払い便
送り状NO別途メールにて記載
配送状況お荷物追跡システム

ご決済に関しまして

整備費10,000円(税込)
決済方法銀行振り込み
お願いご決済後メールにてお知らせ下さい
お振込み先銀行

・みずほ銀行
・五香支店
・口座名義 一般社団法人 日本レンズ協会
・普通口座
・口座番号 1715154

山田 太郎の様にご記入下さい

ご縁ございましたら、今後もお付き合い・ご指導宜しくお願い申し上げます。
(一社)日本レンズ協会 代表理事 田斉 健輔

kensuke tasai と申します。 光学機器の修理を主たる業務としております。 関連コンテンツも並行して配信させて頂いておりますので、リクエストございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。