SMC Pentax 67 165mm F2.8 修理報告

SMC Pentax 67 165mm F2.8レンズの所有者さんの様に、レンズ鏡胴内部を覗いた時に白く曇っている状態のレンズがあります。この主な原因はやはり光学系付着物ですが、雲りという付着物はありません。今回のレンズは曇りの原因は点カビと雲状カビでした。30年ほど前に購入したレンズで、10年近くカメラバッグに入れっぱなし状態の、いわゆる放置状態が長期化すると、ほぼ間違いなくレンズが曇ってしまいます。

レンズ検査ご依頼までの流れ（経緯）

今回のご依頼はメールにて受け付けましたので、その内容を簡潔にまとめました。

30年ほど前に購入したレンズです。10年近くカメラバッグに入れっぱなしでした。目視した限りでは、この165mmレンズのカビ・曇りが目立ちます。他の3本はきれいに見えますが、使っていないのでわかりません。問題なければペンタックス645Zに使用したいと考えています。解決できる様でしたら、他の3本も修理依頼したいと思ってます。何卒宜しくお願い致します。

機種名	SMC Pentax 67 165mm F2.8
シリアルNO	8528378
付属品	前後キャップ
課題（所有者さん見解）	10年近くカメラバッグに入れっぱなしでした。目視した限りでは、この165mmレンズのカビ・曇りが目立ちます。

修理報告

白濁の原因は主に雲状カビと点カビでした。鏡胴内部全てのレンズ表面に付着していた埃・カビ除去処置施しましたので、レンズ全体としての光学的なクリアー度は復元しています。付着していた点カビの一部が腐蝕カビで、除去後の腐蝕痕が残ります。この点ご了承お願い致します。フォーカス調整機構及び絞り羽ユニット機構問題ありませんが、【Auto】⇔【Manual】切り替えスイッチに歪みがあります。交換処置施したかったのですが、現在当協会には遜色のない同規格部位がございません。入荷次第、その旨ご連絡致しますが、それまでの期間、今後この部位の取扱いにはご留意お願い致します。ワンオーナーレンズはとても希少で、外観共に状態の良い個体です。未使用期間が再び長期化しない様、今後も大切にご所有下さい。整備経過で撮影した写真、下記添付致しますのでご参照下さい。