レンズ修理に関する読者さんへの手紙

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光学機器の修理の仕事をしておりますと、日々様々な内容のお問い合わせを頂きます。そんなお問い合わせの中でも、とても丁寧に、長文のメールを頂きました際には、こちらもお問い合わせ頂きました読者さんに対して、誠意を持って対峙したいので、単なるメールへの返信ではなくて、その方に対して、専用通信サイトを立ち上げて、写真等も交えてお返事差し上げております。情報収集の一環と致しまして、何だかのお役にたてれば幸いでございます。

メールにてのお問い合わせ

日本レンズ協会代表理事兼光学研究所所長・田斉さま
はじめまして。今年、2021年1月からヤフオク!でカメラ転売をはじめたFと申します。ヤフオク!評価56で、伸び悩んでいる○○才・女性)です。日本レンズ協会さまのスタンダードコース・開業ベーシックコース講座に関心を寄せて初メールしました。どうぞよろしくお願いいたします。まず、レンズの修理を学べるコトを知ったのは、レンズリペア転売を教える人の人数限定の教材プロモーション

からで、7月に入り知りました。プロモーション中の、その方の教材は田斉さまのご自宅でできるレンズ整備のような動画で学ぶのが、中心のようでした。サポート期間が7日間〜40日間と短く(6万円(チャットのみの7日間)〜15万円(ZOOMあり40日)の教材)対面ではなく、募集も少人数だったため、「カメラ 修理の学校」で検索して、田斉さまの協会の「修理教室」がヒットしました。

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田斉さまの協会の「修理教室」は、対面でも教わるコトができるのと、修理が出来るようになるまでの無制限が魅力で、今回、思い切ってメールしました。私の現状は、1月〜3月末まで転売塾に在籍し、(月2万円x3カ月 イロハを学ぶ)この費用を、なんとか回収し終わった処です。ズームレンズが35個、フィルムカメラ30個位在庫になっています。34個ほど売れました、ヤフオク!評価56 残りの評価は不用品。

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資金が少ないので、ハードオフのようなところで500円以下、キタムラで、2000円以下の商品を仕入れています。検索して仕入れますが、検品に自信がなく、「専門店で動作確認済みの安心商品」でも在庫を抱える現状です。仕入もキタムラで仕入れたモノも在庫になっている状態です。今まではリペアの発想はなく、仕入られるモノを仕入れていました。最近、店舗で安く仕入れられない中古市が無いのも悩みです。

ズームレンズが多くMFの単焦点レンズはNIKON EL 80mm f5.6。リペアとしてはムズカシイCANON FD 200mm f4(ネジで開けて検品・元に戻す)が在庫としてある位です。検品は絞り羽の開閉とレンズを回す程度です。

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カメラ転売の目標は、安定して手残り5万円〜10万円を稼ぎ続けるが是が非でも達成したい第一目標です。もっと上も目指したいのですが、現状では在庫になるばかりか、じり貧状態です。しかも、値下げしか対策方法がありません。田斉さまの「修理教室」で受講すると、小カビ等がなくなり商品価値があげられるのではないか?と、勝手に期待し始めております。

何より修理・検品まで出来ると安心して、ヤフオク!へ出品できるのではないか。レンズ修理きっかけの教材は購入しても40日間のサポートでは、動画を見ている間に終わってしまうし、検品用のカメラが手元にないので出品・落札発送後も不安。使いこなせない道具ばかり揃えるのも不安。

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費用の15万も高額ですが、半端に払うよりも対面でしっかり学ぶのもアリなのではとイメージしてメールしました。レンズのプロから学べるのも魅力ですし、通学すれば、お教室に整備用具が揃っているのも魅力です。使ってから揃えてゆけばよいのでは?とイメージ。

整備工程を記録して電子書籍化してその印税収入を得られる?というのも気になりました。たくさんの高額起業塾に在籍しましたが、軌道に乗ることはなく、学びっぱなしでしたので。諸事情で働きに出ることができず、カメラ転売はようやく見つけた収入に結び付きそうな仕事です。

カメラは4年前にCanonの一眼レフを学び、USMレンズは、実用品として出せます。他メーカーは、実写確認が出来ないので、いつも不安でモヤモヤして、出品・落札されても不安が残るんですよね。落札者に、良い誤解を与えるような売り方も・・・

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そのため注意事項の多い商品ページになっているのも売れない原因では???と分析しています。とはいえ、ジャンクカゴから、電源を入れてシャッターが降りるカメラを見つけるのはワクワクする瞬間です。この半年でCANON FD 200mm f4の検品(元に戻す)など検索して学んでまいりました。

無水エタノールでクリーニングして、キレイにして発送するのは大好きな作業です。小カビが短時間でとれるようになったらもっと嬉しいですよね。自信を持って出品・発送できれば今よりもワンランクステップアップできるようなイメージがあります。

本来は、フランチャイズコースが良いコトとは思いますが、通学費用(相鉄二俣川駅〜八柱駅 ¥1290x2x30種類)30種類位やると慣れてくる?そのリペアを記事にすると良いようですね。用具の準備、仕入費用等を考えるとビジネス展開を見据えてスタンダードコース・開業ベーシックコースの費用でご相談できないか?お問合せいたしました。

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誠に図々しいお問合せではありますが、現在、カメラ転売の対策が値下げしか対応方法がなくジリ貧状況です。商品の回転が良くなれば道が拓ける。また、今すぐはムリですが長い目でみると、ヤフオク!と並行して安定収入の柱としてシンデレラレンズ(久しぶりに聴きました)の修理に特化も良いのではと、勝手にイメージしております。

前向きな、お返事をお待ちしております。なるべく詳しくの、お言葉に甘えて、まとまりなく長々お問合せの、ご無礼をお許しください。平日の昼間、見学させて頂けるとありがたいです。3つ位候補を頂けるとうれしいです。

メールでのお返事

今回頂きましたとても丁寧なお問い合わせに対しまして、以下サブタイトルを付けながら、なるべく噛み砕いて解説させて頂きたいと思います。先ずは、ネットビジネスに関して僕が日頃感じている事柄に関してお話しします。

ネットビジネス

僕自身、昔は浅草橋という街で、店舗を借りて開業していました。都心の街ですから、それなりに集客もできて収入を得る事はできましたが、家賃・人件費等の固定費の支払いはとても大変でした。その内に、インターネットがどんどん普及してきて、僕もこの分野の先生を探して、一生懸命勉強しました。

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そして、企業Webサイトを自力で立ち上げて、そのサイトから集客できる様になったので、現在は千葉の自宅で光学機器の修理の仕事ができる様になりました。僕の仕事は全国の写真愛好家の方が所有する光学機器の修理が主な柱ですが、それに関するデジタルコンテンツの販売、技術サポートの提供等も、インターネットを活用して、自宅の一室でおこなっております。

この様な意味合いから、僕の場合はパソコンの向こう側にいる生身の人間と繋がっている事自体が、ネットビジネスだと捉えています。なので、ネット環境を活用したビジネスをしない理由が見つかりません。それ程、僕自身は現在の環境に心から感謝して生きております。今は、通勤という概念や店舗を借りて商売をすること自体、根本的に考えなおす時代になってきている事を日々感じています。

勘違い

今は、誰でもパソコンやスマホがあれば、情報発信が可能な時代になりました。そのお蔭で、自宅で完結できるビジネスを沢山の方が、自営業者として、フリーランスとして、様々な分野で活躍しています。そんな中、自宅で簡単に儲かるビジネスの情報を発信し、そのコンテンツを信じ、なるべく楽して儲かるビジネスの情報も氾濫しています。その事に関しては、根本的に勘違いしている方も沢山いらっしゃる様な気がしてなりません。

情報発信は確かに誰でも出来ますが、その中身が、人様の悩みを解決できる様な専門性がないと、全く意味がありません。転売というビジネスも、自宅で完結し、パソコンがあればどなたでもできるビジネスなのは確かですが、只単に安く仕入れて高く売れる事を祈るだけでは、中々軌道に乗るのは難しいと思います。

転売ビジネス

このビジネスモデルは、最も原始的な商売の原点です。ある商品を仕入れて、その商品に付加価値を付けて販売します。その価格差が利益となります。コンビニもスーパーも街中の惣菜屋さんも、何だかの付加価値を付けて商品を販売しています。コンビニの場合は、日常生活で最も必要とされる商品だけを、24時間販売しています。それが強み=付加価値になっています。

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ネットビジネス以前から、転売というビジネスは世界中に存在していました。ネット+転売というビジネスは、一見敷居が低く、誰でも参入できそうな分野に見えますが、レンズの様な中古商品を商材として取り扱う場合は、光学機器や写真撮影に関する知識・技術・経験が伴わないと、ビジネスを継続発展させるのは難しいと思います。

直して売るから意義がある

どんな商材を、どの様な方法で販売しようが、それはその方のビジネスなので批判する事はありませんが、ネットビジネスでもしも光学機器を商材として扱うならば、できれば修理の範疇で整備して再販するのが一番いいと感じています。その事で、世にあるオールドレンズが状態的に復元し、購入者さんにとっても喜ばれると思います。この様な意味で、僕は直して売るから意義がある・・・と技術サポートを受講している生徒さんには説明しています。

オークションの出品を時々観察する機会があるのですが、撮影やレンズの構造に関して、あまり知識や技術や経験がない方が購入を煽る様な形式で販売しています。売れる事もあるのかもしれませんが、自分の儲けだけを考えたやり方では、その方にとっても、社会的にも、その活動にはあまり意義を感じる事はできないと思います。

そもそもお金とは?

価値の交換として、紙幣という概念が生まれ、今では世界中でお金が流通していますが、そもそもお金という概念は一種のエネルギーにすぎません。お金は得るシーンと使うシーンの二つの顔を持っているエネルギーです。

※お金を使う時・・・感謝と期待のエネルギー

※お金を得る時・・・感謝と責任のエネルギー

人が、お金を使う際には感謝と期待を心に抱きます。例えば、空腹時外食する場合、そのお店に対して、感謝と期待を込めてメニューをオーダーすると思います。お店のスタッフは、オーダーを受けると、感謝と責任のエネルギーを心に抱くと思います。この様な相互通信のやり取りが消費活動なのですから、お金を得る際には、責任を伴なう事になります。

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転売というビジネスも、この図式は一緒で、セラーさんは販売者としての責任を負っています。なので、もしも中古の光学機器を商材と扱うのであれば、その商品に関して、正確な商品説明ができる知識と経験が必要になると思います。こんな当たり前の事が、只単に儲かるという期待だけに支配されていると、考え方の基本として抜け落ちてしまうのではないかと思います。光学機器を修理して売る義務はありませんが、せめてセラーとしての販売者責任はキチット遂行して販売するべきだと個人的には感じています。

楽して儲かるビジネスを探している人には向かない

当協会が主催している技術サポートは、自宅で簡単に儲かるビジネスを探している方々にはそぐわない講義内容になっています。ネット環境が普及したからといって、そもそも、自宅で完結して、簡単に誰もが儲かる様なネットビジネスってあるのでしょうか?

当協会の受講生徒さんの中には、過去にアフリエイトを主たるビジネスとして、生計をたてていた方もいらっしゃいますが、Googleさんのルール変更に伴い、自分の儲けだけに特化したサイトは、どんどん精査されて、今は単に儲けだけを考えた様な、中身のないコンテンツサイトは、一切検索結果に反映されなくなってしまったといいます。

そして、単に転売を教えているサポート内容でもないので、直ぐに簡単に儲かる商材を探している方には全く有意義な情報は発信できません。レンズの様な光学機器の構造を学習して、修理の範疇で整備できるスキルを習得するサポートなので、その技術を転売に応用する事は可能ですが、当協会では、転売と呼ばないで、修理販売として位置付けております。

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そして、レンズの修理販売実績を、その都度専用Webサイトに記録として残していく事で、そう遠くない将来には、独自性のある分野で、その道の専門家として、情報発信が可能になっていきます。レンズ修理販売を経験しながら、人様の悩みを解決できる存在になる事が、技術サポートの目的になります。そして、将来的には、それまでに培ってきた知識・技術・経験をデジタルコンテンツ化して販売できる様な講義内容になっています。

もしも、生徒さんが人に何かを教えるのが好きな方であれば、その分野で生徒さんを募って、サポート業務もビジネスとして実施する事も可能になります。そういう意味では、レンズ修理販売というビジネスモデルは、最初に取り組むステップにすぎません。詳細は、もっと詳しく解説しているレポートページを参考にして下さい。

コンテンツコレクター

当協会の生徒さんの中にもいらっしゃいますが、コンテンツコレクターだった経験をお持ちの方です。なるべく簡単に儲けられそうなネットビジネスの情報を探し求めて、結局は何一つものにならない経験をお持ちの方です。お金だけに執着し、自分でその分野を極めた事もないのに、小手先のテクニックだけを売り物にしているデジタルコンテンツをついつい購入してしまいます。その様な情報発信者自体が社会悪なのですが、何の根拠もないそんな情報を信じてしまい、決済してしまう購入者さん自身にも責任はあると、僕は感じてしまいます。そんな罠がネット社会には存在するのも事実です。何か個の力で経済界で生きていこうと思った時は、何をするのか?と同時に、どんな人の教えを乞うのか?も大事な視点になると個人的的には感じています。

技術サポートにおけるレンズ修理販売ビジネスの位置付け

レンズの構造を理解し、整備できる様になっても、写真愛好家の方から、直ぐには修理依頼のお問い合わせを頂く事はできません。生徒さんが光学機器修理の専門家であるという情報を発信していく必要があります。その為には、レンズ修理販売実績を、Webサイトでコツコツ記事としてUP・公開していく必要があります。

その手段として、集客できるホームページの構築が必須になります。この講義も、技術を習得しながら学べる様にカリキュラムを組んでおります。Webサイトが成長していけば、Googleさんの評価も確実に高まってくるので、レンズの修理依頼がくる様になるまでは、レンズ修理販売ビジネスを継続して頂く必要があります。

レンズ修理ビジネスの全体像

生徒さんの成長を見ていますと、レンズ修理販売の利益だけで満足してしまう方もいらっしゃいますが、それは勿体ないと感じています。当協会の技術サポートは、その先の生徒さんが将来ありたい像まで考えたサポート内容になっていますので、毎月のレンズ修理販売による収入に満足しないで、コンテンツホルダーになる事、有料デジタルコンテンツを販売し、印税に該当する収入を得る事、専門分野の先生として生徒さんを応募して、その分野で人様の悩みを解決できる人間になる事を、講師の私と一緒に目指してもらいたいと思っております。この様な内容の個別サポートですので、受講期間は一生涯の無制限期間となります。同時に、毎月受け入れられる新規生徒さんの人数を2名さんまでと限定させて頂いております。

日本レンズ協会公式企業新旧サイト

Googleさんのルール変更に伴いまして、2020年7月度から日本レンズ協会公式企業Webサイトを新規で構築し直しております。この様な背景の元、現在企業サイトが新旧二つ存在し、両方共にクラウド上で公開されている状態になっております。

旧サイトには、修理教室という名目でいくつかのコースを選択できる様になっていますが、企業サイトを新規で構築するに際しまして、技術サポートという名称に統一させて頂いております。そして、複数個設定していたコースも、期間無期限完全個別サポートと1ヵ月間集中サポートの二つのコースに厳選させて頂きました。この点、ご了承お願い申し上げます。

簡単に説明しますと、1ヵ月間集中サポートコースは、自己所有のレンズをご自身で整備できる様になるコースで、期間無期限完全個別サポートコースは、ビジネス目的で学習して頂くコースに設定しております。

今後のお問い合わせに関しまして

ご縁ございましたら、今後もお気軽にお問い合わせ下さい。お電話にてのお問い合わせも併せて受け付けております。その際は、事前にお互いの都合の良い日時をメールにて打ち合わせした上で対応させて頂いておりますので、ご活用下さい。今まで解説してきました内容の事柄が、Fさんの情報収集の一環として、何だかのお役にたてれば幸いでございます。当企業Webサイト内には、無料で学習できる様々なコンテンツを網羅しております。お時間ございます時に、メニューバーをクリックして頂きまして、興味があるページを閲覧して頂けますと、併せて情報集のお役にたてると思います。

kensuke tasai と申します。 光学機器の修理を主たる業務としております。 関連コンテンツも並行して配信させて頂いておりますので、リクエストございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。